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隔月第4日曜日午後2時から天王寺公園東口にて行なっています。


by nameken9

9月18日にあたって 子子孫孫の日中友好を築こう

9月18日にあたって
子子孫孫の日中友好を築こう


大阪城のこま犬

 大阪城の北西、西の丸北門前に一対のこま犬があります。高さ3メートル重さ2.9トン、中国・明の時代の文化遺産です。
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 実は、このこま犬は中国侵略戦争のさなか1937年(昭和12年)に日本軍によって、中国天津市から略奪されてきた略奪文化財だったのです。

 1983~1984年、こま犬運動(本物のこま犬は日本政府が責任をもって中国へ返還し、こま犬の複製と記念碑を建立し軍国主義・侵略戦争への戒め平和のシンボルにしょう!)が1万5千筆の署名を集め大いに盛り上がりました。これに応え、中国は「こま犬返還の申し出は日本の人々の友誼の気持ちの表れだ」としてこま犬返還を快く受け入れました。

 中国は返還を受け入れたうえで、略奪文化財であったこま犬を“友好の証”に改めて、日本に寄贈してくれたのです。

歴史を鏡として未来に向かう

 「歴史を鏡とする」とは、かつて日本が起した侵略戦争の歴史を直視するということです。そして侵略戦争の誤りを真摯に反省し謝罪し、二度と侵略戦争の誤りを犯さないという証をたてることです。こうしてはじめてかつて日本が侵略した中国をはじめアジアの国々と信頼関係が築け、日本の未来があるのです。これが「未来に向かう」ということです。

 こま犬運動はまさに「歴史を鏡として未来に向かう」運動でした。1984年11月こま犬寄贈にあたり、中国は中華人民共和国駐日大使の宋之光氏直筆「中日友好萬古長青(日中友好は古来から未来永劫続く)」の記念碑も併せて贈ってくれました。「歴史を鏡として」はじめて展望できる「未来」を象徴する記念碑です。記念碑は、今も大阪城のこま犬横にたたずみ日中友好の未来を照らしています。
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平和憲法を守ることは「二度と侵略戦争の誤りを犯さない」という証

 アジアの時代を迎えた現在、中国をはじめアジアの国々と信頼関係を築くことは日本の未来にかかわる最重要事項です。中国をはじめアジアの国々は日本が起した侵略戦争で筆舌に尽くせぬ惨禍を被った国々でもあるのです。こま犬略奪が行われた同じ年の12月には「南京大虐殺」が引き起こされます。日本軍は各地で「奪い尽くす」「焼き尽くす」「殺しつくす」という蛮行の限りを尽くしました。この負の歴史を日本は「歴史を鏡として未来に向かう」精神できっちり清算しなくてはなりません。そのうえで、「二度と侵略戦争の誤りを犯さない」という証をたててはじめて中国をはじめアジアの国々からの信頼を回復することができるでしょう。

 「二度と侵略戦争の誤りを犯さない」という証とは、「平和憲法(日本国憲法)」を守ることです。なぜなら、平和憲法は中国をはじめアジアの国々そして世界に対する不戦の誓いだからです。日本国憲法が掲げる戦争放棄とは国内にあっては権力者に対し最大の人権侵害である戦争を禁じ国民の人権を守り、国外にむけては日本は二度と侵略戦争をしませんという不戦の誓いとなっているのです。日本国憲法が平和憲法と言われる所以です。

 歴史を直視し、平和憲法をまもり、中国をはじめアジアの国々からの信頼を取り戻し日本の未来を切り開きましょう。

異議あり!大阪市のこま犬説明板

 大阪市の設置した説明文だと、大阪城のこま犬は中国の誰かから買ったか寄贈されたとも受け取れます。事実は、1937年天津を爆撃し罪なき市民を殺戮し進攻した日本軍が略奪し、侵略の武勲を自慢し、「支那事変聖戦博覧会」(1938年)に出展したものです。日本軍国主義の中国侵略の歴史を歪曲し犯罪行為を隠蔽しようとする日本の権力者の姿勢がにじみでた説明文です。説明文には、大阪城のこま犬の正しい由来すなわち、「侵略」と「略奪」の歴史的事実と「心からの反省の言葉」が不可欠です。
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大阪城のこま犬前に設置されている説明板

侵略戦争を押しとどめられなかった責任

 かつて侵略戦争を引き起こしたのは一握りの戦争発動者(帝国主義者)です。多くの一般国民(人民)は戦争の犠牲者だと言えます。しかし、戦争発動者が侵略戦争を起こすのを押しとどめることができなかった責任は一般国民の側にあります。 
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天津爆撃(1937年・昭和12年7月30日朝日新聞号外)

 今、日本に「憲法を改正し戦争のできる普通の国になろう」という右傾化の流れが台頭してきました。こんな時だからこそ、大阪城のこま犬の正しい由来を明記し、大阪城のこま犬を戦争犯罪の動かぬ証拠として戦争発動者に突き付けましょう。戦争発動者に再び戦争を起こすことを断念させましょう。今、この新たなこま犬運動をもって、私たち一般国民の側が戦争を押し止める責任を果たすときです。歴史を鏡として未来に向い、平和憲法を守り日本の信頼回復をはかり、日本がアジアの一員として発展していける道を切り開く。これが本当の愛国運動ではないでしょうか。

日本人民委員会 伊関 要




by nameken9 | 2013-09-18 15:22